ウォーキングデッド・コミック 163話 “Conquered” あらすじ・考察・感想

コミック あらすじ ネタバレ
ウォーキングデッド コミック 163話 : Conquered
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163話の表紙は、空に手を上げる多くのウォーカーズの手、その中にリックの義手が含まれています。”conquer”は、兵力を使用して、場所や人を管理下に収める、問題などに打ち勝つなどの意味です。征服すると言う意味もあります。(ここでの意味は後で書きます。)

ネタバレ

リックと後ろからついてくるDwight、二人共、目を見開いた状態です。

「神様!、奴らはすぐ近くに来ている。奴らの音が聞こえる!」とリック。

「あれがそう?神よ… あ、あれがそうなのか?」とDwight。

”シューーーーー”(と言うような音)「そうだ。」

「デッドの大海原だ。」

アンドレアが走ってやってきます。「お願い、あれは私が思っているものではないと言って。」

「すまない。」(すまないが、そうだと言う意味です。)

「馬を集めてくる–」

「だめだ。君ではない。君はここに必要だ。」

「私達は、間違いなくこのことについて言い争っている時間はないわ。」

と言って、アンドレは走っていきます。

「ご存知の通り、彼女は大丈夫だ。」とDwight。

「ありがとう。しかし、具体的に何が起きているのか、まだ全く見当がつかない。これは、我々がこれまでに対処してきたことを超えている。」

「過去数年間で、ユージンと彼のクルーは、数回以上、大きな群れの動き向きを変えてきたことがある。彼らはできる。俺も彼らを手伝う。」

「私のことは待たずに、君のベストライダーを集めてくれ。行け!」

Dwightは、走り出しています。

リックの立っている横からユージンが現れました。「伝えなければならない悪いニュースがある。」とユージン。「既に知っている。」とリックが答えます。

「アニーは、彼女がこれまでに見たことがないほど巨大だと言っている。」とユージン。

「ああそうだ。数千。Dwightは、彼らを全て倒したと思った…. 彼は明らかに数を間違えていた。」

「私がこれらの使命に行くことを喜ばないことをあなたは以前から言っているのは承知だが、事態の深刻性から、私の熟練した経験を使うことに同意してくれると思う。」

「ユージン… 君は、寝ていない。君は、つい先程、私の目の前で意識を失った。」

「目が飛び出すほど、アドレナリンが体の中を激しく駆け巡っているのを私は感じることができている。リック、私は大丈夫だ。これをしなければならない。」

「アンドレアは、既に馬を集めている。ヒースを見つけてくれ。時間がない。」

塀の上で見張っているアニーが、塀の所にやってきたリックとSiddiqに言います。「彼らはもうすぐここに来ます!もう時間がない!」

「あの音… あまりにも多い。我々は非難すべきでは?」とSiddiqがリックに言います。

「Siddiq、その時間はない。壁は持ちこたえるだろう。私を信用しろ。」

「リック、あなたは、私の命を賭けて信用できる地球で、ただ一人の人です。我々を破滅させないで下さい。」

「(破滅の)計画はない。私の考えが変わった時は… 君に知らせることを約束する。」

馬を集めて、ウォーカーズの群れを誘導しに行くアンドレア達

「行く準備ができたわ。」とアンドレア。

「俺は彼女のことを見ている。リック、心配無用だ。」

「アンドレア?」とリック。

「ハニー、私は彼らの安全を確保する。彼らの心配はしないで。」

「我々はできる限りの全てをする。しかし、保証はできない — 実際の所、我々が彼らの全てを導くことは不可能なことは確実だ。」とユージン。

「君が導くことができなかったものは何でも、我々が君が運んできた銃弾を詰めてやるよ。ありがとう。」

微笑むユージン。

「時間よ!門を開けて!」と気合の入ったアンドレア。

アンドレアを先頭に馬に乗った部隊がゲートから出て行きます。ミショーンも馬に乗っています。

「ユージン、道案内をして!」とアンドレア。

「私についてきてくれ — 動き続けて、彼らの注意を引かせるんだ。 — そして、彼らが我々を取り囲む前に彼らの外側に廻る。」

「我々は群れの長い距離を走らなければならない。それによって、彼らの一部は遠くに行くことは確実だ — 方向を変えることすらあるかもしれない。

元に戻ったら、周りを廻って、東に誘導始めさせるんだ。」

「この群れは、非常に大きい。… 知らない場所に送り込むことはできない — 我々はこれらの怪物を外洋に導かなければならない。」

「既に道一杯に詰まってきている — 我々が通過することはできない。」

「横道に入る — 私に着いてきてくれ。」

「我々は、あれらを導いて離すことはできない。 — しかし、道から別の方でできる限り離すようにしてみよう。」とユージン。

「既にグッドスタートから離れている…」とDwight。

Dwightが当初考えていたような群れを異なる方向に誘導することは無理だとユージンが言ったことで、いきなり悪い展開だなとDwightは言いますが、ユージンが頼りになるとも思っている雰囲気が伝わってきます。

アレクサンドリアの状況

塀の上から見張りをしているアニーが、「彼らがすぐ近くまで来た!」と言います。前方から、道いっぱいにぎっしり詰まった形で群れがアレクサンドリアに向かってやってきます。

「アニーが言ったのは聞こえたな!彼らが来た!」とリックが皆に言います。

銃を持った人々が続々と集まってきています。「もし、私達が静かにしていたら、彼らは通り過ぎてくれるかしら?」と不安げに言うアニー。

「いや。彼らは多すぎる。彼らは我々を囲む、そして残りは(塀やゲートに)張り付いてくる。彼らは、退屈したり、どこかに去っていったりしない。」

「我々の唯一の希望は、ユージンが彼らのほとんどを別の方に導くことができることだ — そして、我々は残りをきれいに片付ける。ユージン達がウォーカーズ達をひきつけて離そうとしている間は、銃は撃たない。… もうすぐ、我々はできるだけ多くを倒す、彼らの動きをできるだけ遅くさせて、どこかに行かせるようにする。我々が掘った塹壕が彼らの動きを遅くする — 我々はそれを利用する。」

「これはうまくいく。我々は、大丈夫だ。」とSiddiq。「あなたが自信ありげで良かったわ。」とポーラ。

ニーガンがやってきます。「皆叫んで何があったんだ?あの音は何だ?」と言います。

「お前は銃はもらえない。見えない所に行くんだ。建物の中に戻れ。」とリックが言います。

ウォーカーズ達がやってきました。次々に塹壕に落ちていきます。そして、塹壕が埋まり、群れが塹壕の上を乗り越えて来ます。

ユージン達

「多すぎる」とユージンが言います。

「我々は群れの動きを分けることはできない — あまりにも多すぎるため、向きを完全に変えることはできない。我々ができることは、一度には百程度を引き離すことができるだけだ。これは … このやり方は、時間がかかる。」

「しかし、それでも機能するわ。私達は、一部を逸らす — 一回私達がグループを引き剥がしたら、私達の中の二人が連れて行く。ある程度固まったら、彼らを外洋に向かわせて導いていく。」とアンドレア。

「俺達は、全てが片付くまで — グループとグループで行く — そのやり方は上手く行く。俺達はできる。」とDwight.

「ジーザスと私は、このグループを引っ張るわ。あなた達の残りは、先に行って見えないところまで行く – そして、繰り返す。」とミショーン。

「これは本当に凄いことだ。もし、我々がこれをできたら… 」とジーザス。

「もし?」とミショーン。「もしはないわ。私達はこれをするのよ。私達は、ウィスパラーズに勝たせることはできない。させない。私は戦っても戦いきれないわ。」

「分かったよ。ただ … これほど多いのを見たことがなかっただけだ。」

「あなたは見たわ、あなたは見たことがある。分かっているでしょう… 私達の受け持ち(役目) … 私達の後ろにいるのは100もいないわ?たったそれだけ … 」と言って、馬から降りながら、「私の馬を連れて行って — 私の先に行って –」

「ミショーン — 君は何をするんだ?!」

「後から行くわ」と言って、刀を構えて気合十分、戦闘態勢になっています。 そして、次々にウォーカーズを倒していきます。相当数倒した後、「OK — あなたの番よ。やりすぎないで。大体10位倒して — そうしたら、交代するわ。私達がそれぞれ5か6程度順番にやっていくの。」

「うん — 良い計画だ!」

ゲート前のリック達

「OK、皆 — ナイフで倒すんだ!」

「ユージンと他の仲間達は、彼らを別の方向に連れて行こうとしている — 今は、大きな音を立てるのは禁物だ。フェンスの側にいる奴らを倒して薄くしていく — 彼らは数が多いだけだ。」とリック。

「それで、私達は、彼らを刺して、倒して、それから後ろのを倒す?」とポーラ。

「俺が何もせずに座っていることはできない。脇にどけ。」とジャケットを着てニーガンがやってきて、ゲートに行き、お得意のセリフを述べながら、早速倒し始めます。

しばし唖然とした表情のリック。そして、「あの男が言ったことを聞くんだ!」と指示を出します。他の住人達もニーガンに続いてゲートに行って、ウォーカーズを倒し始めます。

ぎっしりとゲートに殺到して詰まっているウォーカーズ。「おお、神様 — 下がって… こないで — 彼らはゲートを倒すわ。」とポーラ。

ゲートが内側に向かって倒れます。

「皆、戻るんだ!」とリック。「走れ!」

「我々は奴らをここで食い止め — やつらの動きを遅くしなければならない!そうしなければ、彼らは我々を覆い尽くしてしまう。」とSiddiq。側にいる女性がリックに言います。「私達が彼らを燃やすのはどうかしら?そうすれば、彼らを排除できる — 彼らは、火を互いにつけ合う!」

「ダメだ。」「それはこの街全体を燃やして崩壊させてしまう!」とリック。

「ここで、残されている選択肢は多くない!」とニーガン。

「おお、神よ — 」と驚いた顔のリック。

Siddiq、ニーガン、ポーラと数人が戦う中、それ以外の住人はアレクサンドリアの奥に逃げていきます。そして、固まったウォーカーズの群れが一気に押し寄せてきて、ポーラが捕まってしまいます。

「ポーラ!」とすぐ後ろにいるリックが言いますが、ポーラは囲まれ、既に首を噛まれてしまっています。「マイキーを見つけて!彼を… 」が最後の言葉となりました。リックは尻もちをつきます。ニーガン、Siddiqも逃げます。「クソ!クソ!」とリックが言います。

リックにウォーカーズの群れが殺到します。多数の手がリックに届く程、近づいてきています。正にリックの目のあたりにいて襲いかかろうとするウォーカーズの額をナイフが貫きます。

リックの命を助けたのはニーガンです。「これで、全てお返し(帳消し)だろ?最初に(リックの)足を折ったのは俺だけど?どうだ?」と言いながら、リックを肩に担いで、二人でウォーカーズの群れから離れます。「リックグリムス、あんたは、喜ばせることが非常に難しい男だ。」

電柱にセイバーズのジョンが登っています。下からTaraが声をかけます。「ジョン?!何なの? — 私に説明しなさい。一体どうなっているの?」

ジョンの双眼鏡には、アレクサンドリアのゲートをくぐってウォーカーズの大群がコミュニティー内に入っていくのが見えています。「これは、面白いショーの始まりだ。」とジョンが言います。

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あらすじ、感想と考察

Dwight達が戦ったウォーカーズの群れの数が数百と聞いて、リックが慌てて走り始めたところで、162は終わりました。本話はそこからの続きです。膨大な数のウォーカーズの群れが近づいてくる音がアレクサンドリアに届いています。リックが「デッドの大海原(An ocean of the dead)」と呼びます。飛び出してきたアンドレアは、リックに馬を集めてくると言います。リックは、アンドレアはアレクサンドリア内にいるべきと言いますが、アンドレアは言い合っている暇はないと言って、走っていきます。Dwightは、過去にユージンと彼の仲間が何度か行ったような群れを別方向に誘導させる対処をすると言って、走っていきます。

リックにウォーカーズの大群が来たことを知ったユージンが現れます。ユージンは徹夜でアレクサンドリアに到着し、到着後、睡眠不足のため、一瞬意識を失って倒れたので、リックは反対しますが、既にアドレナリンが沸騰状態で眠気は全く無いとユージンは答えます。リックも納得して、アンドレアが馬を集めているので、すぐにヒースを見つけて行くように言います。想像を絶するウォーカーズ大群を相手に向きを変えたり、対処するのは極めて困難であることをリックは良く分かっており、ユージンの知識と経験が必要と考えていることが伝わってきます。

リックはゲートに行き、Siddiqと話をします。Siddiqは、アレクサンドリアの住民は非難した方が良いのではと聞きますが、時間が既にない。壁は持ちこたえるだろうとリックは答えます。彼が信じるのは地球上でリック一人しかいないと答えます。

ゲートの所にアンドレア達が馬に乗ってやってきます。ヒース、マグナ、Yumiko、ジーザス、ミショーンもいます。ユージンは、できる限りのことをするが、実際の所、群れの方向を変えて導くことは不可能であることを明言します。リックも納得しています。今回の様な事が起こることもユージンは懸念していたため不眠不休で多量の銃弾を製造し、さらに徹夜で駆けつけました。楽観視せず、的確な状況分析、判断ができるユージンをリックは頼りにしています。

アンドレアの馬部隊が出発しました、すぐにアンドレアはユージンに先頭に行くように言い、ユージンが支持を出します。阿吽の呼吸です。既に道いっぱいにぎっしり詰まった状態で群れがやってきたため、馬部隊は横道にそれます。

ユージンは群れを異なる方向に導くことはしないで、少しでも多くを道から脇にそらさせるという考えを皆に伝えます。

アレクサンドリアの壁の上で見張りをしているアニーが群れが近くまで押し寄せてきたことを伝えます。リックは、住民たちに号令をかけます。住民たちは銃を持っています。しかし、ユージン達が群れをそらしたり、減らすことに取り組むため、音を立てないようにするように指示します。そこに、Tシャツ姿のニーガンがやってきます。リックは、ニーガンに銃は渡さないこと、室内に戻っているようにと言います。

群れがアレクサンドリアに到達しました。塀の外に掘られていた塹壕はあっという間にウォーカーズ達で埋まってしまい、その上を群れは通過してきました。

ユージンは、群れがあまりにも多いので、方向をそらしたり、群れを分断したりすることはできないため、100単位で逸していくことを繰り返し、逸した群れを集めて、外洋に誘導する作戦を提案します。まずついてきた群れに関しては、ミショーンがジーザスと二人で取り扱うので、残りのメンバーは先に言ってくれと言います。ジーザスは極めて困難な作業だと言いますが、ミショーンはその事はわかった上で、やるしかないという考えです。そして、馬から降りて10程度のウォーカーズを倒して、次はジーザスの番だと言います。一人が5−6程度倒したら、交代するというミショーンのアイディアにジーザスも賛成します。

ゲートの前では、リックが皆にナイフでゲートに着ているウォーカーズを刺して倒す様に指示します。そこにニーガンがやってきて、ゲートのところに行き、ウォーカーズを倒し始めます。ニーガンはユニフォームのジャケットを着ています。リックは、一瞬、あっけにとられますが、ニーガンの言ったことに従うようにその場のメンバーに言います。そして、戦いが始まります。

しかし、ウォーカーズの群れは圧倒的な数で勢いは止まらず、ゲートは押し倒されてしまいます。迫るウォーカーズの大群をナイフで迎え撃ちますが、ウォーカーズの群れの勢いを止めることはできず、逃げ出す人が続出します。ポーラは、ウォーカーズに襲われてしまい、マイキーを見つけて助けてほしいとリックに言い残して、ウォーカーズのうねりの中にのみこまれてしまいます。最後まで残っていたSiddiqとニーガンも逃げ出します。しかし、リックは倒れてしまい、その場を離れることができません。リックもウォーカーズの大群に飲み込まれそうになりますが、ニーガンが戻ってきて、間一髪のところでリックを助け、リックを肩に担いでその場を離れます。

ニーガンは、これで全て帳消しだと言いますが、足の悪いリックが逃げ遅れたのは、元は自分のせいであることも自ら認めています。ニーガンらしい表現を使って、リックが自分を認めてくれないとことについて言っています。

ニーガンは、リックの力になって、一緒に文明を取り戻したいと考えているのだと思います。しかし、過去のいきさつから、どんなにニーガンがリックに認めてもらおうと一生懸命取り組んでも、中々を認めてもらえない状況にあります。Dwightは、過去の経緯を水に流して、認めてもらっているのですが・・・ニーガンは、気の毒といえば気の毒です。

セイバーズのジョンが電信柱に登って双眼鏡を見ています。下にはTaraがいます。ジョンは、ウォーカーズの群れがアレクサンドリアのゲートを破壊して、敷地内に入っていくのを見て、これは凄いショーだと不敵な表情で言います。

ウォーカーズの大軍団に翻弄されるアレクサンドリア。セイバーズも虎視眈々とアレクサンドリアの状況を見守っています。

163話のタイトルは、”Conquered”です。本話を読む前は、アレクサンドリアが困難に打ち勝つという意味なのかと少し思いましたが、読んでいくうちに、本話での”Conquered”の意味は、ウォーカーズに制服されるという意味で付けられていることが分かりました。引き続き、目が離せない状況が続きます。

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英語版ウォーキングデッド コミック 163話

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