185話の表紙は、ヒルトップのカールが外を見ています。
ネタバレ
184話は、リックが部屋に戻ってくると、部屋の中にDwightが座って待っていました。Dwightは、コモンウェルスの指導者層を転覆させて代わりに自分が指導者になることができると言います。リックは、止めるように言いますが、Dwightは聞き入れるつもりはない態度でした。そこからの続きです。
リックも椅子に座り、Dwightと向き合って話をしています。
「何を提案しようとしているんだ?君の軍隊を連れてきて、力でこの場所を乗っ取るのか?」
「なぜ、駄目なのか?」
「人々が死ぬ、そして、我々は敗れるかもしれないからだ。
君は、この場所を見廻ったか?彼らは、武器や兵士には全く不足していない。」
「個々の人々は、我々と一緒に戦うだろう!彼らは、彼らの指導者に忠誠心を持っていない。彼らは、指導者を憎んでいる。」
「Dwight、私はノーと言った。」
「一体全体、君は何も学んでいないのか?」
「再び戦う?乗っ取る?君の思考の中から、この様な考えが本当に無くならないのか?
私の部屋から出て行け。」
無言で睨み合うリックとDwight。Dwightは、立ち上がり、部屋から出て行きます。リックは、目を閉じて左手を顔に抑えて苦悩の表情をしています。
リックを心配するカール
ベッドに座ってカールが窓の方を見ながら、リディアと話をしています。
「この時点で、彼の事を単に心配することはバカげたことだと感じる。しかし、それでも、この場所(コモンウェルス)について俺は何も知らない。ミショーンがそこに滞在していることは、大丈夫と思わせてくれる。でも、これらの全く分からないことが、俺を…(リックについて心配) させる。」
振り返ると、リディアは寝ています。カールは微笑ます。カールは服を来て、部屋の外に出ます。
ソフィアとカールの会話
廊下のところで、ソフィアにばったり出会います。
「なぜ、あなたは起きているの?」
「トイレに行きたくなったんだ。」
「それは変ね。あなたの部屋は、あっち側でしょう。一番近いトイレもそっちにあるわ。でも、あなたは、リディアの部屋がある下の階から歩いてきた。」
少しきまずそうに頭をかくカール。
「あなたは私のママとダンテよりもしていると確信している。これは、不快なことだわ。私は嫌いよ。」
「俺にとっては、それほど悪いことではない。」
「うっ」と悔しげな顔をするソフィア。
「本気で言うと、私は処女を失うことはないと思っている。ここヒルトップには、見込みのある候補はいない。ここのボーイズ達は、全部ダメよ。」
「ローランドは、どうだ? 彼は、鍛冶がとても上手になっている。彼は、スーパーナイスだ。彼はお前の事が好きだと思う。」
「ここの男の子たちは、全員、私の事を『好き』よ。私達の年代の女の子が少ないから。ローランドは、つまらないし、鍛冶のスキルは私のチェックリストには入ってない。」
「そうかな。ローランドは、そんなに悪くないぞ。マイキーは、どうだ?彼は、凄く良いやつだ。お前は彼を好きになる。」
「アレクサンドリアのマイキーのこと?それは、私の助けには全くならないわ。私は、ここの誰かが必要なの。ここには、私とするひとは誰もいない。」とソフィアが言って、一瞬、二人は見合います。
「おっと、ここが俺の部屋だ。」
「そうね。話できて良かったわ。おやすみ。」
リック達を心配するマグナ
夜、アレクサンドリアのゲートの横の見張り台から、外を見ているマグナ。Yumikoがやって来て、下から声をかけます。
「あなたが(無理やり)自分から見張り番を引き受けたことが、未だに信じられないわ。」
「どのみち、私は寝る予定ではなかった。だからよ。」
「私達は安全。状況は良いわ。何を気にしているの?」
「Yumiko、あなたはあそこに行ったでしょ。あなたは、あの場所を見た。どの様に機能しているかを知った。見た目は良いわ。でも、核は腐っている。
リックは、それを見ることになる。彼は、人々が利用されているのを、座って見過ごしていることはできない。彼を知っているでしょ。
だから、私はただこの下の暗い道を見ているだけ。そして、次の戦争が何時始まるのかそして、それがここにやってくるまでにどれ位かかるのか、と言うことを考えてしまう。」
「もしも戦争になったら、私達は戦わなくても良い。私達は、何時でも単に立ち去ることもできる。」とYumiko。
「私は、一週間程度、路上で生活するよりも、むしろもう一つの戦争で戦うことを選ぶ。それは、私はそっち(路上生活)は終わりよ。」
「それじゃあ、もし戦争にならなかったら?これが衝突に結びつかなかったらどうするの?そうなるかもしれないわよね?」
しばし無言で、並んで、外を見ている二人。
「そうだったら良いわ。でも、物事がどう進行するか知っているでしょう。物事が平和な時、それは惨事と惨事の間の空白を埋めているだけよ。」
「そうね。時間の問題だと思う。」
レストランでのリックとミショーン、エローディーの会話
レストランの店の前の路上のテーブルで食事をするリック、ミショーン、エローディー。
「すまない。しかし、これはとてもおかしな気分だ。我々は、テーブルに付いて、食事を食べている。これは、ただ、あまりにもクレイジーだ。」
「気持ち、分かるわ。」
「大惨事に生き残って、そしてそれからウェイトレスをしているなんて想像できる?」と言う、ミショーンの後ろに水のピッチャーを持ったウエイトレスが立っています。
「ママ!」
「何?」
「水のおかわりはいかがですか?」
「オーマイゴッド。本当にごめんなさい。悪気は全く無かったの。」
「結構です。分かります。本当に気にしないで下さい。」とウェイトレス。
「神様、私は本当にとんでもないわ。」
「そう思う?」
「私は、何かデザートを注文しようと思っていた。しかし、今、無事に注文できる方法を思いつかない。」(実際は、英語的な特有の言い回しをしています。)とリック。
「本当にごめんなさい。私は自分がそんなことを言ったことが信じられない。
神様、私はどこか悪いのかしら?」
「レストランで、食べ物を注文することについて。このようなことについて心配することが、私は信じられない。それを考えてみなさい。」
「私はこの様な感覚を思い出している。この全てのことが起こる前、週に一度、外食していた。毎週金曜日、我々はLeono’sと言うこの店のようなこじんまりとしたとても良い店に通っていた。カールは、パンの耳を取って食べていた。
今、ほとんど夢のような… 別世界にいるように感じる。」
「私も最初にここに来た時、同じ様に感じたわ。」
「本当。その感覚が無くなるまでに1ヶ月かかった感じ。そして、それは — 」とエローディーがミショーンを見ながら話しています。
リックは、目から涙が流れ落ちています。
「リック… ?」とミショーン。エローディーも驚いた表情で心配そうに見つめています。
「すまない。」と言って、手で涙を拭います。
「アンドレアが、これを見ることができたらと考えていた。」と涙を流します。
ミショーンが、凄く同情する目で見ます。
「この場所は、特別だ… 本当に特別だ… 」と俯いて言うリック。
ミショーンも目を閉じます。
電車のエンジンを調べているユージン
ガードが周囲を警戒する中、電車のエンジン部のフードを外して内部を調べているユージン。隣にステファニーがいます。
「これは!」
「何?」
「これは、私が考えていた状態よりも、遥かに良い状態だ。私が元々考えていたほど時間はかからないと思う。しかし、基本的に、われわれはこれをすることができると言うことだ。我々は、完全にできる。」
ステファニーがユージンにキスします。驚くユージン。
「ごめんなさい。私は興奮してしまったわ。」
今度は、ユージンがキスします。
パメラとランスの会話
パメラのオフィスにランスがいます。
「どんなことをしてでも、私達はこの様なことが二度と起きないようにしなければならない。」とパメラ。
「それを起こしてしまいましたことを、お詫びします。」
「あなたは、ことある度に、これがあなたの過ちだったことを私に思い出させることをやめさせた方が賢明よ。」
「心します。」
「パトロールを倍にする。私は、人々にここが安全であると感じさせたい。我々は彼らを保護していること、その保護を我々が提供していることを思い出させるようにしたい。」
「しかし、第一に、我々の兵士達が到るところに常時いるようにして、人々がバカげたことをすることができないことを分からせるようにしたい。」
パメラのオフィスを訪問するリック
マクスウェルがドアを開けて、「リックグリムスが、あなたに会いに来ています。」
「良いわ。彼を入れて頂戴。」
「あなたは私に会いたいとのことだが?」とリックが入ってきます。
ランスは席を立ち、「私は行きます。」
「ランス、ありがとう。リック、そうです。席にお座り下さい。」
「人があなたを見上げるのがお好みなのかな?」と席に座って、傍に立つパメラを見上げながら言うリック。
「あなたは私のことを良く分かっているわ。これは短時間の新記録よ。」
「どうしているか知りたかっただけです。あなたは、滞在を楽しんでいらっしゃると聞いています。」
「本当にその通りです。」
「私は出しゃばるつもりはないのですが、全て大丈夫ですか?朝食時に涙を流していたと聞きました。」
「我々は監視されていたと考えるべきかな。」
「その様な悪意のあるものではありません。ここは大きなコミュニティーです。しかし、噂は伝わるのが早いです。
あなたが人々の気持ちを落ち着かせた後、どれ程、素早く噂話が拡散するか驚くことでしょう。」
「ご心配されることは何もないです。私は大丈夫です。あなたのコミュニティーに魅力を感じています。
ただ、… 私は、最近、妻を失いました。彼女はこの場所を楽しむことができたのにと考えてしまうのが苦しいだけです。」
「分かります。… 私は娘がいました。彼女は、この場所を生きて、見ることができませんでした。」
Dwightの行動
街中を歩くDwight。3人のガードとすれ違います。そして、またガードが前から歩いてきます。
「全く何なんだ… 」
「失礼ですが、何か?」
「路上が『安全』と感じさせるために、本当に何人必要なんだ?これが何を意味するか分からないと思っているのか?
これは、ふざけた話だ。」
「サー、あなたは落ち着く必要がある。」とガードが人差し指をDwightの胸に突きながら、言います。
ガードが突きつけている手を見ながら、「おれは落ち着いている。あんたは、この手を俺から話す必要がある。」
Dwightは、両手を広げて、通りがかる人達に言います。
「皆、これが分からないのか?あんた達は、馬鹿げた警官の街に住んでいる!」
「良いですか、サー。」とガードが厳しい目をしています。もう一人のガードも怒った目で、睨んでいるのが分かります。
「何が悪い?!真実をここにいる人達に知られたくないからか?!」
「OK、我々と一緒に来なさい。」とガードがDwightの手を掴みます。
「何だ– ?!」
「俺は、手を離せと言ったんだ!」と言って、ガードを突き飛ばします。
ガードは警棒を持って、Dwightに向かって、言います。「サー!」
「今から何をする?!声を上げたから俺を攻撃するのか?自分を守ろうとしたからか?」
「これらの人々の目の前で?」
「あなたは、騒いでいる。我々は、あなたを落ち着かせるために、連行します。」
「その人を痛めつけてはだめよ!」側で見ている女性が言います。
Dwightは両手を上げています。
「彼は、何も悪いことをしていないわ!」
「彼をそのままにしてやれ!」
「止めて。」
と人々がガードに言います。
「OKだ。OKだ。俺は投降する。」とDwight.
ガードはDwightを連れて、歩き出します。側にいる女性が、「彼が何か悪いことをしたの?!」と言います。Dwightはしたり顔をしています。
ドアの前にMercerが立っています。
「この場所で合っているか?」とリックが来て言います。
「ああ。彼は中にいる。」
牢の中で、座っているDwightを見て、「Dwight、神様… 一体何をしているんだ?」
「テストをした。そして、彼らは合格した。あんたは、見るべきだった。ここの人々は、不満が鬱積している。この馬鹿げたことを納得していない。ここで行われているやり方が好きではない。彼らは、完全に兵士達に対峙した。」
「兵士よりも住人の方が多い。もし、俺達が動けば、人々は俺達の側に付く。そして、俺達が彼らのために変えることをすれば、彼らは俺達の周りに集まる。それが分かる。」
リックは無言で俯いています。
「お前は、自分がしていることを分かっているのか?この場所を見て回ることに時間を使ったか?どの様に機能しているか見たのか?良い所を見たのか?より良くする方法について考えているのか?
それが私がしていることだ。そして、お前がしていることは、全てを分解して引きちぎる方法を探しているように思える。」
「おれは、個々の人々を救うためのことをしている。」
「黙れ。私は今、話しの途中だ。」
「お前は人々を救おうと試みている?何の人だ?何の人を、お前が救うのに相応しいと決めているのか?
ここには、2つの人の組み合わせがある。そして、彼らの間の境界線は明確ではない。善または悪、死または生と言うようなものではない。その様な単純な区分けではない。ここの人達は、間違っている。この社会は、他の人を利用して建てられている。それは分かる。知っている。
我々は、それについて何かすべきだということも分かる。
我々は、今、全て平等だ。本当に事実そうだ。それを彼らに証明しなければならない。我々は、悪者となって、彼らの指導者を倒して、それを行うことはしない。線を引いて、戦いを始めることによって何かを達成するようなことはしない。
お前がしていることは、危険だ。」
「止めなければならない。」と言って、リックはDwightのところから立ち去ります。出入口の脇にMercerが立っています。リックが、ドアを出た所で、Mercerに気付きます。
「Mercer?私は— ない。」
「リックグリムス… コモンウェルスが必要な指導者は、あなたです。」
あらすじ、感想と考察
184話で、リックが部屋に入ると、Dwightが中で待っていました。Dwightは、コモンウェルスの人々のために自分が指導者になることができると言います。リックは、止めるように言いますが、Dwightはノートはどう言う意味だと聞き返します。185話は、そこからの続きです。
前話では、立ち話でしたが、その後で、リックも座って、Dwightと腰を下ろして、きちんと話し合う様子になっています。リックは、Dwightに具体的になにをするつもりかと聞きます。軍隊を連れてきて、この場を奪うのかと聞くと、それが悪いか?とDwightは言います。戦闘になれば、双方に犠牲が伴います。コモンウェルスは大きなコミュニティーです。兵士も多く、武器も豊富です。リックは、力で奪い取るような考えは元々、持っていません。
リックは、Dwightにこれまで何を学んできたのだと聞きます。再び戦う。奪い取る。その様な考えを止めるべきだ。部屋から出ていくようにとDwightに言います。Dwightは、反論せず、無言で出て行きます。Dwightが出て行った後、リックは苦悩する表情をしています。
カールは、ベッドに腰掛けて、リディアに話をしています。カールは、知らない場所、コモンウェルスを訪問しているリックの心配をしています。ミショーンがいるから少し安心ではあると話します。実のところ、ミショーンは完全に変わってしまい、以前の彼女とは立場も考えも、全く異なる状態になっていることは、カールは知りません。熟睡しているリディアを見て、カールは微笑みます。そして、部屋を出て行きます。
カールは、廊下でソフィアにばったり出くわします。ソフィアは、夜中にまだ起きていたのかと聞きます。カールは、トイレに行こうとしたと言い訳しますが、ソフィアはリディアのところから来たと直ぐに見抜きます。二人は、ソフィアのボーイフレンド候補について話をします。ソフィアは、ヒルトップのは候補はいないと言います。カールは、アレクサンドリアのマイキーはどうかと聞き、ソフィアはヒルトップの誰かが良いけど、誰もいないと言った後で、二人はしばし見合います。カールは部屋に戻り、ソフィアはお話できて良かったと言います。この二人は、将来、くっつく可能性はありますが、今はカールにはリディアがいるので、何か変化がない限り、二人の間は進行しないと思われます。逆に考えると、カールとリディアの間に何かあった場合には、二人がカップルになる可能性は高いです。組み合わせ的にも良いです。以前、マギーはアンドレアに、彼女の淡い望みを話しています。
アレクサンドリアでは、見張りをしているマグナの所に、Yumikoがやってきて、声をかけます。マグナは、リック達のことを心配で眠れないようです。最初にコモンウェルスにミショーン達が行った時に、リックは心配してゲートの所にいたのと少し似ています。(172話)しかし、マグナはコモンウェルスを実際に行っています。リックが、コモンウェルスに滞在して、何もせずに座視する状態にはならないと、マグナは予想しています。マグナは、良く分かっています。Yumikoは、戦争になったら、逃げるのも選択肢としてあると言いますが、マグナはそれなら戦う方を選ぶと言います。マグナは、アレクサンドリアが気に入っていることを、コモンウェルスに滞在中にも明言しています。
リックは、ミショーン、エローディーとコモンウェルスのレストランのアウトサイドテラスで、朝食を食べています。ウォーカーズの時代の前に戻ったかのようなお店の雰囲気、会話に、リックは夢の中の世界にいるようだと言います。そして、目から涙が止めどもなく流れ落ちます。ミショーンとエローディーは驚きます。リックは、アンドレアにこれを見せたかったと言います。
ユージンは、ステファニーと一緒に電車のエンジン部をチェックしています。ユージンが思っていた以上にエンジンの状態が良いと言って、これは確実にできると言います。電車が動くようになったら、コミュニティーに与える影響は甚大なものがあります。このユージンのプロジェクトも、これからのストーリー展開に大きな影響を与えることになりそうです。
ステファニーは、ユージンにキスします。ユージンは驚きますが、逆にステファニーにキスします。
ガバナーのオフィスで、パメラとランスが話をしています。パメラは、街内のパトロールを倍にすることを指示します。治安が良いことを住民達にアピールする必要があること、さらに、巡回を増やすことの第一の目的は、暴動などの問題を起こさせない威嚇的な意図があることを明らかにしています。そこにパメラに呼ばれたリックが、訪問してきます。ランスは、リックとパメラを二人にするために出て行きます。指導者同士が話をする際には、部下は同席しないのがコモンウェルスのスタイルです。コモンウェルスは階級社会であることを示すシーンが、随所にあります。リックも、そのことを良く理解していると思います。
パメラは、リックに滞在を楽しんでいて、何も問題ないかと聞きます。リックは、滞在を楽しんでいると答えますが、パメラは朝食時、レストランでリックが泣いていたとの報告を受けたと言います。リックは、監視されているということだねと言いますが、その様な悪意のあるものではない。リックについては、コモンウェルス内でも知られており、噂は急速に広がるためとパメラは説明します。リックは、最近妻を失くしたこと、そして、妻が生きていたら、この場所を楽しんでくれたことだろうと考えて辛くなったことを、パメラに伝えます。パメラは、普段見せないような様子で、リックの気持ちは理解できる。自分は、娘を失くしている。娘が生きていて、この場所を見てくれたらと考えると辛くなると告白します。しばし、二人は見合う様な不思議な状況になりました。二人共、コミュニティーの指導者として、普段は気丈に振る舞っていますが、お互いにプライベートでは、辛い過去を持っていることを理解し合ったようです。
街中を歩くDwight。頻繁にガード達とすれ違います。街中にガードが多すぎるのは、異常です。そのことをDwightは、ガードに指摘して、挑発的な態度を取ります。憤慨したガードが落ち着くようにと言うと、自分は落ち着いていると言って、人々にもガードが多すぎることを訴えます。そして、手を掴んだガードを突き飛ばします。ガードは警棒を持って、Dwightを抑えようとします。周りにいた住民達は、ガードを非難します。Dwightは、おとなしくして、ガードに連行されます。
拘束されているDwightの所にリックが訪問します。Mercerが入り口にいます。リックは、Dwightに何をしたのか聞きます。Dwightは、テストをした。住民はテストを合格したと答えます。住民達は、不満が鬱積していること、兵士(ガード)達を快く思っていないこと、行動を起こせば、彼らが味方になると言います。
リックはDwightに、コモンウェルスの中を時間をかけて見廻ったのか?どの様に機能しているのか?良いところはどこか?更に良くなるためにはどうすれば良いのか?というようなことを考えたのかと聞きます。そして、その様なことを、リックは考えていたと言います。
そして、住民達を救うというが、誰のことだと聞きます。リックは、ここでは人々は2つに大別される。その線引きは明確でないことを指摘します。これは、的を得ています。全ての人が不満を持っているわけではありません。不満を持っている人達も多いのは明らかですが、特権を享受している上流階級以外にも満足している人達もいると思われます。そして、下層の人達を利用して、この社会は成り立っていると述べます。これは、マグナも指摘していたことです。
リックも何かしなければいけないと考えていると述べます。リック達のコミュニティーのやり方は、本当に公平で差別がないということを、コモンウェルスの人々に証明する必要があるという考えです。コモンウェルスの指導者を追い出したり、線引きをして、戦いを始めることによって達成するようなことはしないと言います。そして、Dwightに止めるように強く言って、リックは立ち去ります。
Mercerはその話を聞いています。リックは、出入り口の所にMercerが立っていた事に気づいて、自分は行動を起こすことはしない伝えようとしますが、Mercerが遮って、コモンウェルスに必要な指導者は、あなただと言います。Mercerがリックに言った言葉の意味は、本当に大きいです。権力者が住民の不満を押さえるためには、治安を維持する勢力、警察や郡代が必要です。武力を持つ部隊が権力者側につくのは、治安を維持する組織にもその社会構造によって恩恵が得られている必要があります。しかし、コモンウェルスの場合は、ガード達も指導者層に対して、不満が鬱積していることが判明しています。
リックがDwightに言うように、全ての人がコモンウェルスの社会に不満を持っているわけではありません。しかし、ガード達だけでなく、ガード達のトップであり、通常であれば現体制派に属する軍のリーダーのMercerですら、コモンウェルスに必要な指導者はリックだと考えているということは、ほとんどの人が現体制に不満を持っている可能性が高いことを示しています。
さらに、リックは、武力行使で指導者を追い出したり、奪ったりする考えは持っていませんが、Mercerがリックを支持する場合は、武力衝突は発生しない。または衝突が起こったとしても最低限に留まる可能性が高いです。
リックも、Mercerの話を聞いて、悩むことになります。そして、悲劇が起こります。
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ストーリーを楽しみながら、英語に馴染む素材としたり、英語の勉強を兼ねて読むのも一つの選択肢です。その様な楽しみ方のサポートをできればと考えて、本サイトでも1話ごとのあらすじと感想、考察の記事を投稿しています。
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